限界法学生のブログ

何かと限界な大学生が、色々なところに行ったり行かなかったりするブログです

2018年に聴いた音楽まとめ

明けましておめでとうございます。

 

 

 

限界法学生です。

 

今回は、にわか音楽ファンの僕が、2018年にリリースされた音楽の中から好きだったものをまとめようと思います。

 

 

 

 

やや冗長な前書き

 

 

本題に入る前に、僕の音楽の趣味について軽く言及しておきます。

 

 

 

90年代イギリスのロック(ブリットポップ)からロックを聴き始めましたが、その後は古今東西のロック少年がそうしたように、それらのバンドが影響を受けているバンドに遡っていきました。

 

90年代から一度60年代のクラシックロックに遡った後、70年代のロック、プログレッシブロック、ハードロック、パンクロック、グランジオルタナティブ…と、今では60年代から現在のロックをイギリス、アメリカ問わず聴いています。(もちろん、とりわけ好きなバンドもいくつか存在します。)

 

また、ロックだけでなく中学の頃から聴いていたジャズ、幼少期から聴いていたクラシック、ロックを聴くうちに好きになったブラックミュージック、南米や中東、インド、アフリカの民族音楽、イタリアやドイツ、北欧のプログレッシブロックなど、広く浅くではありますがジャンル、国籍に関係なく好みます。

 

日本の音楽には疎いですが、中学の頃に好きだった日本のロックバンドがあったこともあり、いくつかのグループは好んで聴きます。

 

 

 

…こんな感じです。

 

 

自分の趣味についてはこのくらいにしておきます。際限なく書いてしまいそうなので。

 

 

それでも今回音楽についての文章を書こうと思ったのは、半分は今年聴いた音楽をメモしておきたかったので、4分の1はブログのネタ作り、4分の1はもし僕が紹介した中で興味を持ったものがあれば聴いてみてほしいな、という紹介のような気持ちからです。

 

 

という訳で、書いていきます。

2018年にリリースされたアルバム縛りで、一応ベストアルバムを決めようと思います。

また、曲単体でのベストトラックも紹介したいと思います。

 

 

 

2018年ベスト・アルバム

 

 

 

選外(?)

 

 

とりあえず聴いたけれども、ベストではないな…と感じたものを列挙しておきます。(アルファベット順)

 

A Brief Inquiry Into Online Relationships – The 1975 (イギリス)

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1stアルバムの頃から聴いているけれど、ポップの人たちだという印象なのでまだ僕が良さを分かっていないだけだと思う。毎度恒例の直訳全開(?)の邦題も、最初こそ非難を浴びていたけれどもう馴染みになったのでは?

 

Yawn - Bill Ryder-Jones (イギリス)

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好きなタイプの音楽なのに、アルバムも数枚出しているのに未聴だった。The Coralの元ギタリストらしい。それも知らなかった。まだまだ僕は疎い。

 

Kicking Up The Dust - Cast (イギリス)

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Castめっちゃ好きなんですけど、再結成してからのアルバムの良さをまだなかなか分かれないので残念。来年2月には来日するので行きたい。SNSで世界中のCastファンが盛り上がっているのを感じる。いい時代だった90年代リバイバルの波が来てほしい。

 

Sonatine – D.A.N. (日本)

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前作すごく好きだっただけにまだ良さを分かれていない感。でも日本のバンドで知っている人たちが少ないだけに、その内の一つがこうして素晴らしい作品をリリースしたらやっぱり嬉しい。

 

The Now Now - Gorillaz (イギリス)

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僕はブラーのデーモン・アルバーンが好きなのであって、ゴリラズのデーモンにはそこまでハマらないのかもしれないな、と思った。

 

Always Ascending – Franz Ferdinand (スコットランド)

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過去の作品の方が好きなのでベストではないな…と思っただけ。いい音楽。

 

Heaven and Earth – Kamasi Washington (アメリカ)

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めちゃくちゃにカッコいい。カマシはたまに来日してくれるので「ジャズのヤバい人」の演奏を一度聴きに行きたいと思っている。

 

Simulation Theory - MUSE (イギリス)

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僕の中で「熱力学第二法則」(2012)がベストアルバムだと思っているのでベストではないな…と思った。ただ前作「Drones」(2015)から「カッコいいSF映画で流れてそう感」がすごいのでライブに行ってみたいなとは思う。

 

True Meanings – Paul Weller (イギリス)

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ウェラーおじさんには申し訳ないけれど彼のソロよりもThe Jam時代よりもThe Style Council時代の方が好きだという外れ者なので気にしないでほしい。いい音楽だった。

 

Being So Normal - Peach Pit (カナダ)

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Peach Pit、ゆるーいロックをやるので好きなんですよね。前作のEPを聴き込んでいただけにスタジオアルバムがまだ1作目だというのに驚いた。

 

The Blue Hour – Suade (イギリス)

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再結成して2作目だけれど、ブレッド・アンダーソンのナルシストな歌い方(褒めている)が変わっていなくて良かった。さらにメロディアスになっている印象。

 

タイム・ラプス – きのこ帝国 (日本)

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どうやらファンの間では初期から変化した音楽性について賛否両論らしいのだけど、日本のロックに疎い僕はそこらへんの事情を知らないのでフラットに聴けて逆に良かった。しかも好きだった。都会で仕事帰りに通勤電車に揺られながら聴きたい。

 

 Casa Nova - 落日飛車 Sunset Rollercoaster (台湾)

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「Jinji Kikko」(2016)のEPが出たから気にしてなかったけれどアルバムは7年ぶりなのかな、前作が典型的なロックだった分、シンセを多用してメロウな感じの今作にまだ耳が慣れていない…すごいのは分かるだけに僕の耳が追い付いていないのが悔しい。

 

 

 

こんな感じです。僕の中でベストではない、というだけでどれも好きですし、そもそも創作者・表現者の側に立ってもいない自分からしてみれば、何かを創作し、それを世に送り出している時点で大仏建立くらいの偉業だと思っています。創作者はマジですごい。

 

 

 

ベスト・アルバム

 

ベスト、と言いながらいくつも挙げています。

 

With Dim Light – Minami Deutsch (日本)

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 日本のクラウトロックバンド、南ドイツの2ndアルバム。元々日本のサイケバンド、幾何学模様から辿って聴き始めたんだけど、インタビューを見ると幾何学模様と実際に繋がりが深いらしいことが分かった。音楽は前作よりも面白いというのが第一印象で、クラウトロックにありがちなリズムの連続ではなく、メロディの端々に他のジャンルの要素を感じて面白かった。トラック単体ではなくアルバムを通して聴きたい。クラウトロックというジャンル自体、日本ではあまりメジャーではないのかもしれない(少なくとも若い世代には馴染みがない)が、南ドイツという若いバンドが出てきたのは希望でしかないな、と思った。今年にはダモ鈴木とコラボしていたのだけれど、僕がクラウトロックに手を出したのもダモ鈴木あるいはCANがきっかけなので、これもまた希望でしかないな、と思った。

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Laps Around The Sun Ziggy Alberts (オーストラリア)

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Ziggy Albertsに関してはGoogleで検索しても日本語の記事が数件しかヒットしないので、知らない人が多いのではないかと思う。ジャックジョンソンとかそのあたりから、こういう無害でメロウでアコースティックなサーフミュージックが流行り始めた気がする。勿論悪いとは思っていなくて、僕も大好きな音楽なのだけど…没個性というか、なかなか見分け付かないな…とも思っていた。

Ziggy Albertsも例に漏れずオーストラリアのサーファー兼ミュージシャンなのだけど、彼の音楽は僕の中で個性を放っていると思う。彼の作る音楽も声も、サーファーだからかどこか波のような印象を感じさせて。曲によって冬の波にも夏の波にも感じるのだけど、共通しているのは優しさを感じるということ。特に9曲目「Heaven」は優しさの境地だと思った。本当にすごい。

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Tranquility Base Hotel & Casino – Arctic Monkeys (イギリス)

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今年リリースされた作品で最も物議を醸したのはArctic Monkeysのアルバムだと思う。2000年代のロックを引っ張った(勿論今も引っ張っている)と思う彼らなのだけど、今までのアルバムには多少変化こそあれ確固たる「アクモンらしさ」があった。2本のギターのユニゾンで奏でられる強力なリフ、疾走するリズム隊を追い越すくらいに捲し立てるアレックスのボーカル…

しかし、今作はそれをかなぐり捨てて世界中の賛否両論を引き起こした。ミドルテンポでリフも強くない。今までの彼らのアルバムを「分かりやすい」と言うなら、今作は逆立ちしても「分かりにくい」と言える。難解だ、音楽そのものも、彼らがなぜスタイルを変えようと思ったのかも。

ただ僕はアクモンの特別なファンではないことによってフラットに聴くことができた結果、好きだと思った。2005年に彼らが全く新しいロックを打ち出したのと違って、今作にはどこかオールドファッションさを感じたのだけれど、それでも多少は醸し出る「アクモンらしさ」と調和して面白いロックだと思った。何よりあのまま冒険に走らなければ、良い感じに「アクモンらしさ」を出したアルバムを作っておけば、コンスタントな売り上げは期待できただろうに、それを捨てて自分の表現したいものを追求した彼らの勇気がすごいと思った。

今までの歴史に名を残したアーティストの中には、周囲からの批判を跳ねのけて自分の表現したいものを追求した結果、後に世界に認められた人がいた。ビートルズ然りブライアン・ウィルソン然り、フレディ・マーキュリー然り。彼らで言う「サージェント・ペパーズ」が、「ペット・サウンズ」が、「オペラ座の夜」が、アクモンの今作になるだろうと思っている。

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9曲目の「She Looks Like Fun」が特に好き

 

 

Suspiria – Thom Yorke (イギリス)
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スタジオ・アルバムではなくて、同名のホラー映画「Suspiria」のサウンドトラックなのだけれど、ぶっちゃけて言うと僕はトム・ヨークの作る音楽は全て良いと思うように脳味噌がバグっているのでベストに挙げた。勿論ちゃんと聴いたけれど、僕はどっぷりトム・ヨーク(又はレディオヘッド)に浸かっているのでその眼鏡を外して判断できない。なので暇があれば聴いてほしい。聴いて気に入らなくてもレディオヘッドは聴いてみてほしい。

因みにアルバム中2曲でトムの息子がドラムを叩いているらしい。違いは分からない。 

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Egypt Station – Paul McCartney (イギリス)

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往年のロックンローラーの訃報を耳にする近年でも、死亡はおろか引退の気配すらないのが不死身のポール・マッカートニーおじさん。76歳になってもワールドツアーを回ってはアルバムをリリースしてるの、サイボーグじゃない?って感じだ。夭逝したジョンや病気で死んだジョージの分も音楽を続けてほしいと思う。

正直なところ、前作の「NEW」(2016)の良さを僕はあまり分かることができなかった。実験的なことをしているな、と思ったけれど好き嫌いはどうしようもなくて。それに比べて今作は、勿論新しい要素も感じるものの前作よりはより60~70年代のロックに近いサウンドになっている、ポールらしい落ち着いたポップのアルバムだった。前作はプロデューサー4人体制での制作だったのに対し、今作は殆ど1人でやっていたため方向性が明確で良かった。彼が思う音楽の理想郷としての「Egypt Station」を表すような、彼によって描かれたジャケットも合わせての、統一感が良かった。

5曲目の「Who Cares」のリフはエリック・クラプトンのCrossroadと似すぎだし、11曲目の「Back In Brazil」では日本語で「イチバン!イチバン!」って言っているのが面白いしでとりあえず聴いてほしい。本当は全部の曲に言及したいのだけれどそうもいかない。一曲一曲面白いのでアルバムを通して聴いてほしい。

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14曲目の「Despite Repeated Warnings」、「気候変動を警告されても無視する政治家」をタイトルの通り「氷山の接近を警告されても無視して沈没させる船長」に例えている。転調も良く、2018年の「Band On The Run」といった感じ。風刺されているのは勿論アメリカの某大統領。

 

 

Double Negative – Low (アメリカ)

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Lowに関しては、恥ずかしながら今まで未聴だった。スロウコアとかいうジャンルらしい。スロウコアって何だよ、と思ったけれど本人たちもそのカテゴライズには不満があるらしいので気にしないことに。結成25周年だったらしいけれど、これまで聴いたことが無かった。

音楽は、電子的でとにかく静謐。静謐とは言っても引き算的な静けさではなくて、音とエネルギーが満ち満ちたサイレンスというか、暴力的な静けさ。よく説明できないけれど、評論家でもないし語彙力もないのでここで投げておく。

初めて聴いた際に妙に耳馴染みがあったのだけれど、調べてみると本作のプロデューサーはBJ Burtonらしく、彼はJames BlakeやBon Iverとも仕事をしているらしい。しかも僕の一番好きなアルバムであるBon Iverの「22. A Million」(2016)ではコンポーザーやサックスを担当していたらしく、何故今まで知らなかったのか、という感じだった。作品の随所にもJames BlakeらしさやBon Iverらしさを感じた。ギターのサウンドには「Kid A」(2000)頃のRadioheadらしさを感じた。

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3曲目「Fly」

 

 

Geography - Tom Misch (イギリス)

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 イギリスの22歳のデビューアルバム。若くから才能を発揮しているのがJames Blakeと比べられたりしているらしい。

ジャズやエレクトロニカ、ヒップホップなど様々な要素を感じるメロディは身体を思わず動かしたくなるようなポップさがある。ギタープレイはジョン・メイヤーから影響を受けているらしく、聴かせるようなギタープレイも魅力。

多分この手の音楽は今の日本で流行しているものと近しいものがあると思うので、Suchmoscero、Nulbarichなどが好きな人は高確率でストライクゾーンにハマるのではないかと思う。

さりげなくStevie WonderのIsn't She Lovelyのギターソロでのカバーが中盤に入っているのもとても良い。

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6曲目「It Runs Through Me (feat.De La Soul)」、チルでめっちゃ良いんだ…

 

 

ベスト3

 

便宜上のベスト3も決めておきます。

 

Anthem Of The Peaceful Army – Greta Van Fleet (アメリカ)

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 昔から多くのロックンローラーやロック好きのオッサンが「ロックは死んだ」と事ある毎に言ってきた。僕はそれには賛同しないけれど、2000年以降のロックを聴いては、昔のような良い時代は来ないだろうな、とは思っていた。「Kid A」以降のレディヘッドもストロークスもアクモンもコールドプレイも、本当に好きなんだけれど60年代後半から70年代のような、ワクワクするロックを沢山聴くことはできないだろうなと。だけどこのアルバムを聴いた時、ロックはまた始まったな、と思った。

Greta Van Fleetはミシガンの片田舎出身の3兄弟+幼馴染1人の4人組バンドで、まだ平均年齢が19歳だ。

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僕が彼らを知るきっかけになった「When The Curtain Falls」なのだけれど、コメント欄は英語の「ツェッペリンが生き返ったのか?」という趣旨のコメントで溢れている。僕も最初に聴いた時はツェッペリンのオマージュをするバンドだと思った。ギターリフにしてもボーカルの声や歌い方にしても(ボーカルのファッションはジミヘン風だけど)、最初に聴くとツェッペリンが復活したのかな、というイメージは確かに持つ。けれども、ただの模倣との違いは滅茶苦茶にクオリティが高く、(確かに似ている点は多いかもしれないが)自分たちの音楽を作っているところだ。まあ僕はツェッペリンの大ファンなのでもし彼らがただのコピーバンドだとしても喜んで聴くのだけれど、それだけではなく最高のロックンロールを聴かせてくれる。ツェッペリンだけでなくブルースからの影響を公言しているし、今までのロックの歴史を吸収した上で音楽が作られている気がする。

ただのハードロックバンドではなくてブルースから影響を受けていることはツェッペリンとも重なるし、若さとも相まってストライプスがデビューした時も思い出し、興奮を覚える。ストライプスは残念ながら2018年限りで活動休止してしまったけれど、これからはGreta Van Fleetがいる。ロックが死んだと思っている人は全員、とりあえず聴いてほしい。

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God's Favorite Customer - Father John Misty (アメリカ)

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元Fleet Foxesのドラムスで、現在はソロで活動するFather John MistyことJ・ティルマン。フリートフォクシーズは好きなので彼のソロ活動も認識してはいたけれど、ちゃんと聴いたのは「Real Love Baby」(2016)くらいのもので、アメリカのオルタナティブバンドがやりそうなゆるーいロックを作っているものだとばかり思っていた。

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これはこれでめちゃくちゃ好き

 

だけれども2018年に出した今作では海外のメディアや音楽好きの間で軒並みベストアルバムに挙げられていることを知り、どうやら違うらしいぞと感じたので聴いてみた。どこかエルトン・ジョンビリー・ジョエルを感じさせるような懐かしい、且つ彼らしく温かいポップミュージック。基本的にピアノで作られている温かいメロディーでありながらも時折オーケストラが登場したり、メロディに遊びや工夫を感じたりして一つの舞台を見ているような感覚になる。

とりわけ良いのが2曲目の「Mr. Tilman」、ミュージシャンとしてのFather John Mistyを演じる彼が"Mr. Tilman"に例えられており、本当の自分との無限ループに陥る…曲もビデオも素晴らしい。

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2曲目「Mr. Tilman」。ミュージックビデオの雰囲気がどこかRadioheadの「Man Of War」と似ている(伝われ)

 

 

POLY LIFE MULTI SOUL - cero (日本)

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 僕の好きなバンドであるceroが出した4枚目のアルバム。今でこそ有名になったものの僕は1stアルバムを出した頃から知っていて(古参自慢をするな)、その頃は地元の小さなライブハウスに来たものの部活と重なって行けなかったことを思い出した。

しかし1stの頃から音楽性は変わり、エキゾチカなんて言われていた1stが遥か昔のように感じる。"cero"が意味するところも"Contemporary Exotica Rock Orchestra"から"Contemporary Eclectic Replica Orchestra"へと変わった。目まぐるしいほど多くの音楽の要素が取り入れられ、アルバムが出る度にワクワクする。

前作「Obscure Ride」(2016)ではブラックミュージック的な要素が強く、「Yellow Mgus」や「Summer Soul」、「Orphans」といったノれる曲が生まれ、ネットでは「J. Dillaっぽい」などと言われていたが、今作はリズムやメロディが複雑すぎてもう分からない。一言で「~っぽい」などと言えない複雑怪奇なリズムと様々な要素を感じる。インタビューを目にするとタイやアフリカのリズムも参考にしたようだったけれど、僕の音楽のバックグラウンドが狭すぎてもう分からない。毎回コンセプトがある作品を出し、今回は「川」らしいのだけれど、もう流れる川の流れに身を任せた方が良いのかもしれない。

1曲目「Modern Steps」の短いイントロが始まった後は「魚の骨、鳥の羽」から「遡行」までノンストップでリズムの流れに身を任せることになる。6曲目「夜になると鮭は」ではアメリカの小説家レイモンド・カーヴァーの同名の詩をボーカルの高城さんがポエトリーリーディングしている。(サニーデイ・サービスのアルバム「the CITY」にも高城さんはポエトリーリーディングで参加しており、新しい引き出しだな、と思う)

全部の曲に言及してしまいそうなので省略するけれど、「Buzzle Bee Ride」や「Waters」、「Poly Life Multi Soul」でも多くの国にルーツを持つリズムやメロディを取り入れ、詞に注目して聞いても楽しめる。もう僕には説明できないので全人類アルバム通して聴いてほしい。

あーそうだライブにも行ったんだった。ライブ特有の手振り?と言うのかな、暗黙のうちに決まっている動作が苦手だったんだけど、ceroのライブは各自が思い思いに音楽に身を任せるノリ方をしていたので最高だった。バンドの編成も最高だった。

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ベスト・トラック

 

ここでは、アルバムという形で発表はされていないためベスト・アルバムと言う形で紹介できなかったものの、一番好きだったトラックを紹介しておきます。

 

 

Don’t Miss It – James Blake

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高校の頃から好きなJames Blakeの新曲。

鬱状態になって自分の世界に閉じこもることはできる。だけどそうしたら"それ"を見逃してしまうんだ…僕のように

という詞が心に響く。仰々しくないインストルメンタルとコーラスも最高だ。

僕は考え込みすぎる人間で、よく深夜に抑鬱的な気分で歩くときにこれを聴く。よく"miss it"してしまいそうになる僕だけど、彼のメッセージは受け止めていようと思う。

 

余談だが、James Blakeが自分の感情や精神的な問題を吐露するとすぐ「男らしくない」と評価されることについてTwitterで訴えていた。

 男性が抑鬱的になったり自殺することは社会現象ともいえるのであって、ただ「強い」だけのステレオタイプな男性像を男性に求めるのはおかしい、ということだった。

僕も彼と性質が似た人間であり、彼のように感情を吐露することを「男らしくない」と評価されたことがあるので同じ気持ちだ。今だったら同じことを言われても反論してやるのだけれど当時は何も言えず苦しんだので、彼みたいに影響力のある人が発信してくれるのはありがたいと思った。

 

 

 

まとめ

いつも通り冗長な文章になってしまったけれど、僕が聴いた音楽を記録することが目的なので良いか…と思いつつも、これを見て誰かと音楽の話をできたらそれはとても嬉しいので、ここまで読んでくださった辛抱強い方がいたら感謝します。

僕が挙げたものでもし知らないものがあったなら、いくつかの音楽を聴いてみてほしいと思うし、僕にもいい音楽をいっぱい教えてほしいと思います。